家族会のいい所、怖い所 ~宗教の勧誘から身を守るには~
※本文中の家族会の方針により、団体名、個人名、活動場所などは伏せています。ご了承ください。
この記事では、私が参加した家族会についてお伝えします。
その家族会では精神障害の当事者、家族、支援者が参加できます。
会の冒頭で、守秘義務について守られることや、個人名や病名など知られたくないことは言わなくもいいということを伝えられました。
他の人の悩みを聞くうちに、より自分に合った他の家族会や、行政サービスの存在を知ったりしてとても充実できました。
なにより、自分の知っている情報が他の人の役に立てたのがとてもうれしかったです。
実はこの家族会に参加する前に、当事者の方が運営する当事者の会にも参加したのですが、そこで連絡交換した人から後日、宗教の勧誘を受けました。
結果的に断ることができたので被害はありませんでしたが、非常に怖い思いをしました。以下、詳しい経緯を書きますが宗教の勧誘対策へ飛びたい方はこちらへ(ページ下部へ飛びます)
当事者の会で連絡交換した人(以下Aさんとします)からLINEで一緒に食事をしましょうと連絡が来ました。
私から参加できる日時を伝えた後、Aさんから金曜日の夜に○○駅に待合せましょうと連絡を受けました。(今思うと、金曜日の夜に指定したのは、多くの公的機関は土日休みであり、仮に公的機関に通報されても、発覚を遅らせるためだったのではと思います)
その日時に行くと「職場の上司(以下、Bさんとします)が私(Aさん)を心配し、車で○○駅まで送ってもらいました。 Bさんと一緒でもいいですか」と聞かれました。
Aさんいわく、Aさんは障害者を雇って雑誌の付録の詰め込みといった軽作業をしている会社で働いており、BさんはAさんの上司とのことでした。
特に疑いなく「いいです」と返事し、「車で少し走ったほうがお店がたくさんあるので、よかったら車にご一緒しませんか」といわれ、了承しました。
車で走っている最中に「○○と△△と□□がありますがどの店がいいですか?」と聞かれ、うち一つを私が選び、その店に行きました。車で5分ほどでした。
店に着いてから1時間ほどまでは、お互いの病気で苦労したことなどを話し、特に不自然な点はありませんでした。
しかしBさんがトイレから戻ってきてから、急に話の雲行きが怪しくなりました。(今振り返ると、電話で関係者から指示を受けていたのではと思います)
「仏法というのを知っていますか?」とAさんから切り出され、「信じられないかと思いますが、毎日南無妙法蓮華経を唱えるのを半年続けたら、病気がみるみるよくなったんです」と話し、Bさんも「それを唱えたことで運を引き寄せて、願いが一気にかなったんです」などと支離滅裂なことを話し始めました。
そしてAさんが「○○さん(私)にもぜひやっていただきたいのです」といいました。
私が興味がない、帰りたいという趣旨の回答を繰り返すと、「近くでご本尊様がいらっしゃいます。お金も時間もかかりませんのでこれから行きましょう」と言い出しました。
私は困惑しました。車で5分の距離は歩くには遠いですし、車で追いつかれてしまいます。警察を呼ぶことを一瞬考えましたが、警察沙汰になるとその翌日に予定していた旅行に行けなくなることを考えました。(今思うとこれはかなり危険な判断でした)
結果、なし崩し的に「行きます」と返事をしてしまいました。
ご本尊様の近くの駐車場で車から降りると、「お守りを持っていますか?」と聞かれ、持っていないと伝えると「神聖な領域にお守りは悪い影響があります。うっかり、ということがあるかもしれないので、あなたの荷物の中を見せてください」といわれました。
旅行に行く予定だった私は、旅行当日に忘れないよう、荷物の中に運転免許証を入れていたため、内心おびえていました。
しかし、財布に磁気カードと小銭、千円札しか入っていないことを見せて伝えると、どういうわけか「大丈夫ですね」と納得され、それ以外の荷物は確認されることなく終わりました。おそらく払うお金があるかを確認していたのだと思います。
駐車場からご本尊様の所まで歩いているときに「神聖な空間なので、罪人は入ることができません。あなたに犯罪歴がないか確認するため、フルネームと自宅の住所、電話番号をご本尊様のところについたら教えてください」というではありませんか!
「間違いない!100パーやばいやつだ!」と心の中で叫びました。しかしすでにご本尊様のところは目の前でした。
(ちなみにそのご本尊様のお住まいは、日本建築の立派なお屋敷……ではなく、赤とオレンジのタイル張りで2階建ての古そうなアパートでした)
幸いにも駅がすぐ近くにあったため、そのあと何を聞かれても「ごめんなさい」を繰り返し、駅へ猛ダッシュしました。
このことについて上記の家族会で相談したところ、対策として以下の点を指摘されました。
・市区町村や病院、保健所などの公的機関が主催しているものを選ぶ
・公的機関以外が主催する会を選ぶ場合は、宗教の勧誘はあるものと覚悟して参加する。その際、連絡先の交換は避ける、あるいは交換しても実際に会うことは避ける
もしこういった団体に興味がある場合は、以上の点にくれぐれもご注意ください。
なお、家族会などはこちらのサイトで検索できます。