注意)はじめてこのブログを訪れた方は必ず「【改訂版】このブログについて」をご一読ください。
うつ病を抱えたとき、自分一人で苦しんでいるように感じることはありませんか?
サポートを求めるのは簡単ではありませんし、当事者会や家族会が本当に役に立つのか、不安になるのも無理はありません。
でも、私自身も同じ疑問を抱えながら、一歩踏み出した結果、大きな支えと新しい発見を得ることができました。
この記事では、様々な当事者会・家族会に参加してきたうつ病当事者の目線から、会の良いところや、参加する際に注意すべき点についてお伝えします。
参加したことがない人へ
当事者会と家族会の違い
参加したことがない人の中には、当事者会と家族会の違いが分からない人もいると思います。
どちらも、普段周りの人には話しづらい悩みや、雑談、病気に関する情報などを共有し、互いをいたわりあうことを目的にしている点は同じです。
大きく異なるのは参加者の範囲です。
当事者会は原則当事者のみ(うつ病の当事者会であればうつ病の人のみ参加する会)
なのに対し、
家族会は当事者に加えて親兄弟、子供も参加できる
ということが多いです。
ただ厳密ではありませんので、各会のウェブサイトで確認する必要があります。
また、公的機関が運営している場合に多いのですが、当事者やその家族に加えて、精神保健福祉士など専門知識を持つ職員も入るものもあります。
どちらか迷う方は記事の後半、 「当事者会と家族会のどちらがいいか」をご覧ください。
外出が難しい場合
ここ最近、zoomなどオンラインで参加できるものも増えています。
そのほとんどが民間のものですが、外出が難しい人でも、参加できるものもあります。
きちんと話せるか不安な場合
多くの当事者会、家族会はきちんと話すことを強要することはありません。
もっといえば、話したくなければ無理に話さなくて大丈夫です、という所がほとんどです。
ただ自己紹介はしてほしいという所は多いです。
そのため、話せる自信がない場合、
・名前
・自分の病名
・「今日は皆さんの話を聞きに来ました。よろしくお願いします」
といった内容を事前にメモしておきます。
それを自己紹介の時に読み、後は聞き手に回るという形でも全く問題ありません。
自己紹介で読むのもつらいという場合、家族会であれば、付き添いの人が代わりに自己紹介や悩み相談をするという形でも大丈夫です。
私自身、そういった場面を何度も見てきました。
ご自身のやりやすい形で参加されるといいかと思います。
いいところ
孤独感がやわらぐ
家と学校(職場)には自分の病気を理解してくれる人がいなかったり、病院(クリニック)はあくまで仕事として理解してくれているという状況だと、孤独に感じがちです。
当事者会や家族会は、同じ病気の人たちと話すことで、自分と同じ悩みを持つ人もいるんだ、という実感を持てるようになります。
特にうつ病の場合、メンタル疾患を持たない人と自分を比べて、「自分はうつ病だからダメ」という気持ちをもってしまうこと多いかと思います。
自分と同じ立場の人がいること認識することで、「うつ病だからダメ」という考えから「うつ病でもできることをしてみよう」という気持ちになりやすくなる、という意味で大変有意義だと思います。
情報交換できる可能性がある
うつ病の人への支援制度は、民間のものも含めると多岐にわたり、一人では情報収集しきれないのが現状だと思います。
会に参加することで、「こんな制度もあったのか!」という発見が得られることもあります。
もちろん、制度だけでなく、「こうしたらうまくいったよ」といった話を聞けることもあります。
また、あなたがほかの参加者に情報提供することで、あなたの自己肯定感を高める機会を得ることにもつながります。
もっとも、情報を得ることも与えることもできないことも多いと思います。
それでも相手の話を黙って聞くことで、一つ目にお伝えしたように、ほかの参加者の孤独感をやわらげることはできます。
ですから、参加するだけで意義のあることと言えます。
社会復帰につながる
自分の悩みを伝えるのは、実はいろいろ技術が必要です。
以前、私が会でうまく話せず悩んでいたころ、同じうつ病の人で、あらかじめ話す内容をメモして読み上げていたのを見ました。
そのとき「ああ、こういう方法でもいいのか」と発見したことがあります。
自分が話す側に回らなくても、自分と同じ病気の人がうまく伝えている方法が見つかる、というのは普段の生活ではなかなかないと思います。
自分の悩みを相手に伝わるよう工夫することは、学校や仕事、プライベートなど、人と関わる場面で必ず求められます。
当事者会や家族会で、自分の病気に応じた伝える工夫を見つけることは社会復帰へのステップアップになるといえます。
注意すべきところ
宗教の勧誘のリスクがある
当事者会や家族会では、理性的な判断に困難を抱えている人がたくさんいます。
そのことにつけこみ、宗教の勧誘をしてくる人たちもいます。
多くの当事者会や家族会では、会のルールとして宗教の勧誘を禁じています。
それでも会が終わった後に関しては、会も責任を持ちきれないのが実情です。
私も実は5年ほど前に経験し、その実態をこちらの記事にまとめています。
対策としては
・公的な機関のものを受ける
・連絡先の交換は2回目以降、信頼できる人のみにする
ことが考えられます。
被害に遭いかけた経験でいうと、勧誘目的の人は、「これをやったら病気がすっかり良くなった」といった話をする傾向があります。
うつ病に関する情報を、公的機関や専門家から得ている人ならご存じでしょうが、多くの人にとってうつ病は治すのに時間が必要です。
連絡先の交換を求めてきた人が、上記の話をしていた場合は特に注意しましょう。
そして「私は会以外で個人的なやり取りはしないようにしています」などと言って断るようにされるとよいかと思います。
見えてない部分があると考える
絶対にこうしたほうがいい、とか絶対に相手は間違っている、と感じる場面に遭遇することがあります。
絶対にこうしたほうがいいと思った時は、「同じような場面で、私の場合~でよくなりましたが、どうでしょうか?」のように情報提供にとどめましょう。
たとえ同じ病名であったとしても、それぞれ置かれている環境(病気になったきっかけ、対人関係、経済状況など)が異なるため、絶対ということはありません。
絶対に間違っていると思った時も同様の理由で、基本的にはそのことへの指摘は避けたほうが無難です。
どうしても指摘したいときは、
「真剣にお考えになってのことだと思いますが」
といった枕詞を置いたうえで、
「~について、~という考え方もできないかと感じたのですが、いかがでしょうか?」
といった聞き方にとどめたほうが良いでしょう。
当事者会と家族会のどちらがいいか
一口にうつ病といっても悩みや状況は様々なので一概には言えません。
ただもし家族の協力を得られそうであれば、家族とともに家族会に参加し、家族に悩みを伝えてもらうのはアリだと思います。
家族の協力を得られない、あるいは得たくない場合、最初のうちは、公的機関が運営している当事者会を勧めます。
理由は、民間の場合、会費を参加者から募っている以上、トラブルのある参加者に制限を加えることが難しい側面があるのに対し、公的機関では、会費を税金でまかなっている分、トラブルに対応してもらいやすいためです。
また、会費を税金でまかなっている、ということは参加費が安かったり、会が存続しなくなる心配も民間に比べると低い、という考え方もできます。
家族会より当事者会を勧める理由は、家族会だと自分の親兄弟に相当する人の悩みを聞くことで、自分は家族に迷惑をかけているんじゃないか、と落ち込んでしまう可能性があるためです。
公的機関の会で通いやすいものがない場合は、会のルールをホームページで詳しく公開しているところがいいでしょう。
もちろん、上記の選び方はあくまで一例です。
民間の会や、家族会であっても、実際に参加してみていいなと感じたら、そこに継続されるのがいいでしょう。
当事者会・家族会の探し方
こちらの記事の「同じ病気の人と話したいとき」にまとめていますので、ご参考ください。
なお、当事者会や家族会ではなく、1対1で相談したい場合や、専門知識を持つ人に相談したい場合についても同じ記事で取り上げています。
まとめ
私自身、当事者会や家族会に参加して得られたサポートは、想像以上のものでした。
もちろん、最初は不安や緊張がありましたが、それを超える温かさと理解があり、今では大きな支えとなっています。
もしも迷っているのであれば、ぜひ一度、参加してみることをおすすめします。
きっと新たな気づきやつながりが、あなたを待っているはずです。
当事者会や家族会について、ご意見やアドバイスがあればぜひ、ページ末尾の「コメントを書く」よりコメントを頂くとうれしいです。
このブログのうつ病の人向け記事では、他にもうつ病の人に役立つ記事を発信していますので、ぜひご覧下さい。