「自炊をしたほうが健康にいいのはわかっているけれど、なかなかやる気が出ない……」
うつ病の影響で、料理をする気力が湧かない人も多いのではないでしょうか。
特に一人暮らしだと「わざわざ作るのが面倒」と感じたり、「そもそも作る気力がない」と思ったりすることもあります。
そんな方に向けて、この記事では元病院の管理栄養士&調理師である筆者が、栄養価が高く、それでいて簡単に作れる料理を紹介します。
また、4月から新生活が始まる人も多い時期なので、これを機に少しでも自炊のハードルを下げられたらと思います。
注意)はじめてこのブログを訪れた方は必ず「【改訂版】このブログについて」をご一読ください。
うつ病の人にとって理想的な料理とは?
うつ病の症状があると、長時間の調理や難しい作業がストレスになることがあります。そのため、
📌簡単に作れる
火を使わない・包丁を使わないなど
📌栄養バランスが良い
タンパク質やビタミンが摂れる
📌洗い物が少ない
食後の片付けが楽
といったポイントを押さえた料理を選ぶことが大切です。
以下、具体的なメニューをいくつか紹介します。
※出来そうと思うものだけで大丈夫です!
簡単で栄養価の高い一品
①冷ややっこ
冷ややっこは、豆腐を切るだけで作れる超簡単メニュー。
絹ごし豆腐もありますが、木綿豆腐のほうがたんぱく質やカルシウムがより多く摂れます。
鰹節やネギをのせ、醤油やポン酢をかけるだけで立派な料理になります。
残りはパックに戻して水を入れて保存すると、劣化を遅らせることができます。
②卵入り納豆
納豆は発酵食品で腸内環境を整えるのに役立ちます。
※炊飯については次の章で解説します。
さらに卵を加えると、栄養価がアップします。
卵をうまく割るコツ
右利きの場合、左からボウル、卵、ごみ袋の順に並べます。
左利きの場合はボウルとごみ袋が逆になります。
こうすることで卵を割った後、殻をゴミ袋へスムーズに入れることができます。
卵を図のように持ちます。
長辺の中央は人差し指の付け根に来るようにします。
長辺の中央を平らな面に何度か当ててヒビを入れます。
このとき親指と人差し指は卵を支えるだけにし、余分な力を抜くのがコツです。
親指と人差し指を引くのと同時に人差し指の腹で長辺の中央を押すときれいに割れやすいです。
黄身を切るように箸で混ぜます。
卵は食物繊維とビタミンC以外ほぼすべての栄養が含まれている優れものです。
ぜひ一度挑戦してみてください!
③ホットヨーグルト
ヨーグルトはそのままでもいいですが、寒い時期や冷たいものが苦手な人は、電子レンジで温めるのもおすすめです。
体温に近い温度にすることで乳酸菌による栄養効果や、整腸作用も高まります。
耐熱容器にヨーグルトを入れ、ラップなしで500Wで40秒ほど加熱して完成。
ヨーグルトはトリプトファンが豊富です。
トリプトファンはうつ病に効果があるとされるセロトニンの材料となります。
トリプトファンはバナナにも多いため、一緒に食べるとさらに効果的です。
炊飯のすすめ
パンやパスタよりもコストを抑えられるのがご飯の魅力。
ただ、「米を研ぐのが面倒」と思うかもしれませんが、意外と簡単です。
現在の精米技術では、炊飯釜に米を入れ、手で軽く押さえながら水で洗うだけでOKです。
休みの日にまとめて炊き、余った分は人肌の温度まで冷ました後、ラップに包んで冷凍保存。
食べたい時にレンジで解凍すれば手間を減らすことができます。
包丁いらずの野菜
野菜を摂りたいけれど「包丁を使うのが億劫」という人におすすめの食材を紹介します。
水洗いしてヘタをとるだけ。
📌キャベツの千切り(市販)
袋から出してすぐ食べられる。
📌きのこ類
手でちぎれるので包丁不要。
冬は鍋にベーコンやソーセージとともに入れ、コンソメや中華だしの素などを加えるのもおすすめです。
なお、野菜ジュースを摂りたい場合は、無添加のものを選びましょう。
ただし不溶性食物繊維や熱に弱いビタミン・ミネラルは製造過程で激減してしまうため、あくまで補助として活用しましょう。
缶詰&冷凍食品の活用
魚や肉を調理するのが大変な場合、缶詰や冷凍食品を活用すると便利です。
添加物が多いイメージがあるかもしれませんが、真空状態で保存されるため、意外と少ないです。
即席みそ汁も、白だしや先ほど挙げた包丁いらずの野菜を足すと、味が良くなります。
無理なく続けるコツ
「頑張りすぎないこと」が長続きのポイントです。
まずは週に1回、1食だけ自炊でもOKです。
どうしてもやる気が出ないときは、以下のものを試してみましょう。
📌日清食品の完全メシシリーズ
📌コーンフレーク+牛乳
ただし、添加物が多いものもあるので、あくまで緊急時のみの活用にとどめましょう。
サプリメント・プロテインの活用
全ての栄養を自炊だけで毎日まかなうのは、プロの栄養士でもできません。
お金に余裕がなくても、マルチビタミンなどのサプリやプロテインを活用することを検討して下さい。
ただし食べ物の形でとり、胃腸を刺激することも免疫力をつけるうえで重要ですので、あくまで食事の補助として利用しましょう。
おわりに
うつ病の影響で自炊が難しいと感じることもあるかもしれませんが、無理せずできる範囲で始めることが大切です。
少しずつ「これならできる」というレシピを増やしながら、気楽に取り組んでみましょう。
まずは気軽に、試せそうなものから始めてみてくださいね!
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