うつの人が恋愛・結婚とうまく向き合うには(独身者の視点で)
はじめて当ブログを訪れた人は、
必ずこのブログについてを
ご覧ください。
私は恋愛、結婚については肯定的にとらえており、したい人がすればいいと思っています。
しかし、タイトルにあるように私はまだ真剣に恋愛をした経験がありません。
そのため、恋愛経験者からの実践的なアドバイスを求めている方には残念ながらお役に立てないかと思います。
ただ恋愛、結婚を否定的にとらえている方々にとって視野を広めることにつながればと思い、私の考えをまとめたいと思います。
恋愛はしなくてもいい
世間には、ある程度の年齢になっても恋愛や結婚をしていない人は何かしら問題があると考える人たちがいます。
しかしタレントの久本雅美さんのように独身でもいきいきされている人もいれば、家庭内暴力に苦しむ人もいます。
本ブログのコンセプトはうつの人が充実した人生を送るヒントを伝えることですが、
恋愛(結婚)をしている=充実している
とは限らないと私は考えています。
その根拠として上の例のほかに、以下の2つがあると思います。
①自分とパートナーの両方を大事にする必要があること
②自分とパートナーの両方が①を求められること
特に②はあなたの努力だけでは防ぎきれません。運の要素もあるでしょう。
あなたがどんなに二人の関係をよくする努力をしても、パートナーがその努力を怠れば、あなたが苦しみ続けることになるかもしれません。
それも(人によって違いますが)何十年もです。
うつの人にとって人間関係は最大のストレスかと思います。
自分の精神衛生をよくするため、恋愛、結婚はあえてしないというのも、立派な選択肢の一つだと思います。
それでも私が恋愛に肯定的な理由
一言でいえば
やりたいことをやりきる人生にしたいからです。
たしかにうつの人は、ストレスコントロールの意味で恋愛、結婚に対し、大きなハンデを背負うことになるかと思います。
自分だけでなくパートナーも、子どもができれば子供にも悪影響を生じるかもしれません。
しかしそれはうつの人に限らないのではないでしょうか?
自己中心的な人や、仕事中毒、ギャンブル中毒の人だって同じ事がいえるでしょう。
嫌いな人と同じ職場になったり、親の介護が必要になったり……
そういった環境の変化で、ストレスコントロールが難しくなり、パートナーや子供にあたってしまう人だっているはずです。
うつの人はハンデがある分、
そのハンデをしっかりカバーすれば
恋愛も結婚も可能だと私は考えます。
ハンデをカバーする方法としては、カウンセラーなどの手を借りながら
・自分なりのストレスコントロール法を身につけること
・自分なりのパートナーとの付き合い方を身につけること
・精神科医、市役所などの社会資源を積極的に活用すること
などが考えられます。
また、うつの人は
うつ病患者である以前にひとりの人間です。
恋愛も結婚も自由にしていいのです。
恋愛、結婚しないと得られない経験をしたい
一瞬でもいいからパートナーと夢のような時間を過ごしたい
そういった気持ちはだれにも否定できません。
繰り返しますが、恋愛・結婚をしないと考えるのもあなたの自由です。その考えを否定する意図はありません。
あくまで恋愛・結婚をしたい人に限っての話です。
恋愛・結婚については様々な考えがありますが、私はひとりの人間として恋愛も結婚も楽しみたいと考えています。
うつの人は本当に恋愛・結婚できる?
ここまで読んだ人の中には「自分と恋愛・結婚してくれる人なんて本当にいるのか」と思う人もいるかと思います。
1.相手と出会う場所
2.交際したいと思った時にどうするか
の順に話したいと思います。
1.相手と出会う場所
精神疾患を持つ方と出会う場所として、精神疾患の人やその家族などを対象とした当事者会や家族会が全国にあります。
有料のものもありますが1000円以下の場合が多いです。
なお当事者会、家族会についてはすまいるナビゲーターというサイトから検索できますが、検索される前に以下の記事を参考されることを勧めます。
また、病気や障害を持つ人専門の結婚相談所がいくつかあります。
いずれも当事者会などに比べて高額ですが、意志の強い方はご検討されてもよいかと思います。
障害を持つ人、持たない人両方と出会える場所として、婚活サイトのエクシオが企画する「障害をお持ちの方&理解者偏」という催しがあります。
値段は上記結婚相談所より安めですが、すぐ予約が埋まるのが難点です。
精神疾患を持たない人と出会う場所としては、都会のエリア中心になってしまいますが、
・地元の広報にあるサークル
・趣味のサークル(つなげーとなど)
などがあります。
ただし精神疾患を持たない人と出会いたい場合、ある程度顔見知りになるまで病気のことを打ち明けない場合があるかと思います。
その場合、相手の発言や態度に傷つく可能性が、当事者会などに比べて高いかと思います。
そのため、まず当事者会などに参加し、病気に理解のある人と話すことに慣れてから病気を持たない人の集まりに参加されることを勧めます。
2.交際したいと思った時にどうするか
相手の意思を確認したうえで
①うつ病の正しい知識を知ってもらう
②今後の具体的なイメージを示す
③拒絶される可能性も覚悟する
の3点を踏まえることが重要だと思います。
①うつ病の正しい知識を知ってもらう
うつ病をはじめ精神疾患には「精神病になる人は心が弱い人だ」などの迷信が数多くあります。
そのため、恋愛対象の人にうつであることを告白したら交際を断られた といった話を家族会等で耳にします。
また、うつ病を治すといった場合、風邪などを「治す」のと意味が異なり、
・右肩上がりに回復せず、波があることが多い
・症状が落ち着いた後も用心しないと再発しやすい
などと精神科医の本にはよく書かれています。
しかしこの点もよく知られていないため、現在もうつ病であることを告白すると、「病気を治す努力をしてこなかったの?」と誤解する人もいます。
こうした事態を防ぐためには、うつ病についての正しい知識を根拠を示して伝える必要があると思います。
根拠を示す方法としては現在かかっている精神科医と面談してもらう方法と、うつ病に関する本を相手に見せる方法とがあると思います。
両方できるのが理想ですが、面談してもらうことが難しければ本を見せるだけでもいいでしょう。
以下の本は精神科医とカウンセラーが執筆したもので信頼性があり、説明も分かりやすいと感じました。
うつ 家族ができること-医師と臨床心理士による現場からの声 (池田書店の健康と家族シリーズ)
- 作者: 下山晴彦,関谷透
- 出版社/メーカー: 池田書店
- 発売日: 2008/06/17
- メディア: 単行本
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ただこの本に書かれていることがうつの人全員に当てはまるわけではないので、
・あなた個人には当てはまらない場合もあること
・わからない点があったらこの本だけで判断せず、なるべく精神科医にも相談してほしいこと
といった点もあわせて伝えたほうがよいでしょう。
②今後の具体的なイメージを示す
身近にうつなどの精神疾患の人が全くいない人の場合、あなたと今後どう接すればよいのかイメージできないのが普通です。
そのためこれから(特に症状が悪くなった時に)相手にしてほしいこと、してほしくないことを具体的に示すとよいでしょう。
参考までに私だったら、「頑張って」と言いたい場合は、「応援してるけど無理はしないでね」と言い換えてほしい、などとお願いするつもりです。
また、相手との関係でうまくいかないことがあったとき、
病気が原因だと安易に決めつけず、
病気以外の可能性も検討することが、関係を維持するために必要だと思います。
これはあなたと相手の両方に求められることだと思います。
ただし実際には、あなた自身も分からない場合もあるかと思います。
その場合は、精神科医やカウンセラーの手も借りたほうがいいでしょう。
うつというハンデを持ちながら、
お互い無理なく関係を維持する方法を
探していくことが重要だと思います。
③拒絶される可能性も覚悟する
あまり考えたくないことですが、どうしても理解してもらえない場合もあります。
なぜなら、あなたが相手をどう思うかはあなたの自由であるのと同じように、
相手があなたをどう思うのかも相手の自由だからです。
厳しく聞こえるでしょうが、もしあなたが相手とよい関係をもつ方法を一生懸命伝えたとしても、相手が「病気でない人と交際したい」と強く考えている場合、残念ながら相手には受け入れられません。
これはあなた、もしくは相手が悪いのではなく、考え方が一致しないというだけです。
実際にその場面になったらひどく落ち込むかと思いますが、交際を始める前にわかってよかったという受け止め方もできます。
それに相手に説明した努力は決して無駄というわけではありません。
別の相手が現れた時にきっと活かせるはずです。(と私は信じています)
それでも不安な人は
恋愛や結婚をしたい気持ちがあっても、具体的なイメージがわかないという人もいるかと思います。
以下の本はうつの人に特化していませんが、具体的なイメージをつかむのに役立つかと思います。
恋愛・結婚
文字が中心ですが、恋愛の流れに沿って男女の心理について解説されています。
気になるところだけでも読むことを勧めます。
ジョン・グレイ博士のこの人と結婚するために―恋の始まりからプロポーズまで相手の気持ちを離さない愛のルール (知的生きかた文庫―わたしの時間シリーズ)
- 作者: ジョングレイ,John Gray,秋元康
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 4回
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子育て
子育てなんて無理!と考えている人にもおすすめですが、自分自身を子どものころからさかのぼって見つめなおしたいという人にもおすすめです。
こちらは漫画がメインなので普段本を読まない人にも読みやすいかと思います。
以上が私の恋愛、結婚に関する考えです。
この記事を読んで少しでも恋愛、結婚に対する見方が広がれば幸いです。
何年後になるかわかりませんが、もしパートナーができたらこの記事を更新します。
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